NO.100
2011年4月 『尋常性白斑』
    東成区医師会理事 芝田 孝一
 
 尋常性白斑(しろなまず)は皮膚が局所的あるいは全身的に白くなる皮膚病です。罹患率は数百人に一人と決して珍しくはありません。原因は自己免疫説が有力ですが、はっきりとは解明されてはいません。遺伝子解析もまだ始まったばかりで、遺伝傾向もはっきりとはしていません。
 難病のひとつですが、全国どこの皮膚科でも先進的治療が受けられるわけではありません。しかしこの十数年間でITの発達に伴い、内外の論文や学会発表による有力な治療法が次々に紹介されており、また患者さん側の実際の治療体験や成果も数多く情報発信されており、いわゆる双方向性の治療の格段の進歩が認められるようになってきました。
 実際の治療では全身型か分節(局所)型か、進行期か停止期か、子供か大人か、発症年数の違いによって治療は選択決定されて行きます。ナローバンドUVB紫外線治療が最も有効ですが、昔の治療とは違ってある程度までの安全性は保障されております。内服治療は評価が難しいですが候補薬はいくつかあります。実際にこんな薬が?と思われるようなものが奏功していたりします。外用はステロイドと活性型ビタミンD3軟膏が主流ですが、プロスタグランディンや免疫抑制剤も有力です。
 患者さんの心理的弱みを突いた民間療法も横行しておりますが、一部には科学的根拠に基づいた有力な治療薬、治療法もあります。実際には患者さんに協力していただいて薬や特殊治療の効果を双方向で確認していくこともあります。また、忘れてならないのがこの病気はストレスで一気に発症したり増悪する典型的な皮膚病の一つであるということです。特に子供さんの場合には大人が計り知れないストレスがありますので注意してあげてください。最後に、この病気は子供さんで、顔で、発症間もない小さい病巣ほどよく治りますので、治療に精力的に取り組んでいる医師を探して受診しましょう。