NO.105
2011年9月 『熱中症』
    東成区医師会理事 長田 栄一
 

 今夏は節電が求められているためか、例年より早い時期から熱中症の患者さんが多いことに不安を抱いております。記録的な猛暑だった昨年、熱中症で緊急搬送された人は約56000人。その内搬送直後172人が死亡。搬送された人の半数近くが65歳以上の高齢者であったとの報告がありますが、今年はそれを上回る状況にあります。
熱中症は暑さが原因で発汗や循環機能の異常を来たし、体温調整が上手くできなくなることによっておこる様々な症状のことです。
主な症状は、めまい・頭痛・吐き気・けいれん・意識障害などです。
特に、体温調整機能が未発達な幼児や体温調整能力が衰えてくる高齢者は環境によっては、室内でも熱中症を引き起こす可能性が高いので十分注意して下さい。
はっきりした自覚症状がなく『調子が悪い』『気分が良くない』程度の状態を放置して状態が深刻化する場合が多いです。

 
【対策】
①体調の管理(体力が落ちている時は外出を控える)
②こまめな水分・塩分補給
③エアコンを28℃に設定した場合、風量を『強』に設定。
 または、扇風機を併用するとより効果的である。
④衣服の工夫(吸汗・速乾素材および軽装)・
⑤住まいの工夫(カーテン・庭の水撒き等)
 
【初期症状】
①身体がだるい・脈が速い・血圧低下
②動悸・頭痛・めまい・吐き気・ふらつき
③大量の発汗
④足がびくびくする・足がつる・立ちくらみ
 
【対処法】
①めまい・立ちくらみ・発汗⇒水分・塩分補給・涼しい場所で休む
②頭痛・だるさ・吐き気⇒水分・塩分補給後、病院へ
③意識障害・けいれん・高体温⇒救急車依頼(到着まで首や脇下を冷やす)

節電よりも大切な健康を損なうことのないよう、正しい知識と対策で厳しい暑さを乗り切って頂きたいと思っております。