NO.127
2013年9月 『骨粗鬆症と骨折』
    東成区医師会副会長 野﨑 俊一
 
 高齢者における特有の疾患として、骨粗鬆症があることは皆さんも良くご存じと思います。特に閉経以降の女性に多く、進行すると少しの外力で骨折を引き起こします。その際よく問題になるのは、腰椎圧迫骨折と大腿骨近位部骨折です。

 前者は転倒して尻もちをついた時などに容易に発症する骨折で、背骨の積み木の骨である腰椎(場合により胸椎)に縦方向の力がかかり、骨がつぶれてしまうように骨折するものです。多くの場合、腰痛により歩行困難となり入院を余儀なくされる疾患です。(通常リハビリも込みで3〜4週間)
 後者は大腿骨(ふともも)の付け根、いわゆる股関節の部分の骨折ですが、極端な場合には家の中で布団などにつまずいて転倒することにより発症します。多くの場合手術をしないと寝たきりになる骨折です。

 いずれも高齢者特有の骨折で、発症により従来の活動性が大きく損なわれ、介護状態にならないとも限らない骨折です。最近はいわゆる生活習慣病との関連も言われ、高齢化に伴いどんどん増えつつある事が一つの社会問題となっています。
 また一方では骨粗鬆症に対する薬剤の開発が進み、有効性と安全性の高い薬剤がたくさん認可を受けるようになっているもの事実です。皆さんもかかりつけの先生によく相談されて、活動性を低下させる厄介な骨折の予防に努められるようお勧めします。