NO.134
2014年4月『骨粗しょう症 〜こんなこと知ってる?〜』
    東成区医師会理事 竹井 通博
 

 今日は高齢女性にとって、避けて通れない骨にまつわる雑学です。
授乳後に歯がもろくなり、閉経後に背丈が縮んだりした経験のある方は多いはずです。授乳中からしっかりカルシウムを取ることが大切で、骨粗鬆症の予防 は結婚した時から意識することが必要です。
 では逆にカルシウムを十分摂取すれば骨は大丈夫なのでしょうか?残念ながら答えはノーです。
 例をあげましょう。北欧の人と赤道直下の人ではどちらの人の方が骨折が多いでしょうか?統計では北欧の高齢者が多いようです。日光に当たる時間が少ないことが指摘されています。身体に入ったカルシウムは紫外線に刺激されたビタミンD3が活性化することによって、小腸でのカルシウム吸収を促進します。ちなみにビタミンDは皮膚で作られます。そして皮膚がビタミンDを作るためには紫外線の力が必要です。残念ながらビタミンDに富む食品は多くありません。サケなどの魚類、アヒルの肝臓、キクラゲなど限られています。日照時間の少ない北欧の人々が、伝統的にサケや肝油を食し、少ない晴れた日には戸外で日光浴をするのは生活の知恵です。では問題。赤道直下のシンガポールではビタミンD不足の女性は少ないのに対して、サウジアラビアではビタミンD不足の女性が極めて多くいます。なぜでしょうか?原因は服装です。ベールに包まれた神秘的な女性と、手足を露出している女性の違いなのです。
次に、西日本と東北地方の高齢女性の骨折はどちらが多いでしょうか?西日本の高齢女性の方が大腿骨頚部骨折は多いようです。納豆の消費量の違いです。納豆にはビタミンK2が多く含まれています。ビタミンK2は骨とカルシウムの接着剤のような働きをします。通常、ビタミンKの摂取不足になることはまず無いといわれています。しかし高齢者の場合はちょっと事情が異なり、加齢とともに腸内の善玉菌の働きが弱まることからビタミンK2を作り出す力が衰え、ビタミンK2が不足しがちになるといわれています。
 大阪の女性は、納豆を敬遠する方も多く、夏には仮面ライダーのように身を覆い自転車で疾走されている方もたまには見かけますが、骨粗しょう症対策もお忘れなく。