NO.138
2014年8月『更年期障害と思われたら』
    東成区医師会理事 津久井 幾奴子
 
 40代~60代の多くの女性が、更年期症状を抱えておられます。その中で、日常生活にさしつかえるものが更年期障害です。今日は、更年期障害の治療について述べたいと思います。
 治療は、女性ホルモンを使うか使わないかで大きく二つに分けられます。
 まず使わない方法ですが、漢方薬・自律神経調節薬・抗うつ薬・心理療法などを使います。
 今回は、ホルモンを使う方法を中心に述べます。閉経前後に急速に血中のエストロゲンが減少していくことで、自律神経や感情のコントロールに不具合が生じ、多彩な症状が引き起こされるところを、エストロゲンを少し補って身体が慣れるまで待ってあげるのです。
 ほてりおよび冷え・発汗・動悸・知覚異常・性交障害に効果があり、さらに骨粗鬆の治療や予防・また皮膚の張りを保ってくれます。
 良い治療効果が得られるのですが、副作用も種々あるので実行できるか産婦人科で相談する必要があります。実行中は定期的に受診をし、乳癌健診も外科で受けて頂きたいです。
 長所と短所を知った上で、あまり長期にわたらなければ大変有用だと思います。
 これに対し、うつ気分・不安・不眠には抗うつ剤などが、複合的に多彩な症状が出ている場合は漢方薬が選ばれますが、これらの使いわけは、明確に検査値で決められるものではなく、実際に試してみて効果をみながら決まっていく事が多いようです。
 いずれにしろ更年期障害は一生続くものではありません。治療も数年程度で終わります。「気の持ちようだ」と思わず、是非近くの医院や薬局で話をし、治療を受けられます様、お勧めします。