NO.149
2015年7月 『睡眠を考える』
    東成区医師会理事 福川 隆
 

60歳を過ぎたためか、最近は朝早く目が覚める、早朝覚醒が多くなりました。これも睡眠障害のひとつです。他には入眠障害という、なかなか寝付けない状態、それと一旦寝たものの、途中で目が覚め、また眠れないという中途覚醒があります。小生も時にはお酒をたくさん飲むとすぐに眠くなりバタン・グーと寝てしまいますが、たいてい途中で目がさめ、今度は眠れないこともあります。

 今までは、眠れないから「はい、眠り薬」と簡単に処方しておりましたが、最近は新規の患者さんにはベンゾジアジピン系のきつい薬は出さないようにしています。やはり、睡眠薬は、骨折などの事故につながりやすいですし、依存に陥りやすく、飲まないと不安、飲んだらよく眠れるということが多いためです。最近はやさしい眠り薬がたくさん出てきましたので、そちらを処方するようにしています。

 ところで、なぜ不眠を訴えられるのでしょうか?いつも患者さんに言うのには、頭が眠くならないと眠れないので、早くから布団に入らず、できるだけ起きて眠くなったらすぐ横になること、明日何時に起床するかを決めると、眠れますよ。また寝る前には興奮するようなテレビ番組を見たり、小説を読まないこと、本を読むなら難しい本を読めばすぐにいやになって眠れます、現に小生は医学書など読もうとするとすぐ寝てしまいますよ。また体を温めると眠くなります、つまり風呂に入って体を温めたり、カレーなど食べると眠くなります、それは食後、胃や腸に血液がたくさん流れるので眠くなる様に、体を温めると全身に血液が回って、相対的に頭に血液が行かないからと説明しています。眠れないからといって、死ぬことはありませんが、薬を飲むことで死ぬことがあります、眠れないなら逆に起きて、勉強やら自分を磨くことをするとかしてはいかがですかと言ってます。また、認知症につながるのではと思います。すぐに薬に頼るのはよくないということを医者も患者も理解する必要があると思います。