NO.159
2016年5月 『小児の肥満とメタボリック シンドローム』
    東成区医師会 理事 岡島 明美
 
 メタボリック シンドロームとは、腹部に内蔵脂肪がたまることが原因で糖尿病、高血圧、脂質異常などが重なり合って起こり、動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中の危険が高い状態を言います。
  これまで、脳卒中などの血管の病気はコレステロールが原因と考えられて来ましたが、調べてみると、高コレステロール血症の人よりも肥満、高血圧、糖尿病などの生活習慣病が重なった人に発症し易いと言う事がわかって来ました。
 体の脂肪組織は、多彩なホルモンや生活活性物質(アデポネクチンなど)を作っていますが内臓脂肪が過剰になると、体にとって良いホルモンが減少し不都合なホルモンが増加して、生活習慣病を発症し易くなります。
 肥満児には肥満治療が特に必要となる医学的問題があります。
 高血圧、睡眠時無呼吸など肺換気障害、2 型糖尿病、内臓脂肪蓄積、肥満に起因する骨折、関節障害、月経異常、跳躍能力の低下などです。
 乳幼児期は、人格形成、生活習慣の形成の基礎で、この時期に刷り込みされた食習慣、食嗜好、運動習慣は将来のライフスタイルを決定します。
 成長期ですから、成長を妨げない様に年齢に応じた栄養摂取は必要です。朝、昼、夕の 3 食のリズムを規則正しく、適度な運動を続ける様にしましょう。孤食(一人で食べる)、個食(家族バラバラ好みのものを食べる)、固食(好きな決まったものしか食べない)、小食、粉食(パン、麺類、粉製品が多い)、濃食(味の濃いものを好む)などは健康に良くない食事のパターンです。
 次世代の親となる子供達、特に中高生への保健教育が大切です。