NO.162
2016年8月 『関節リウマチとは?』
    東成区医師会 理事 野中 藤吾
 
 皆さんはリウマチという病気はどのようなものと考えられているでしょうか? 痛みが強い、治らない、手足が変形してく、このような印象をもたれていると思います。元々リウマチという言葉は、ギリシャ語の“ロイマ”とういう言葉が語源です。これは日本語に訳すと“流れる”とうい意味なのです。すなわち痛みが流れるように移り変わる病気と考えられているからです。最初にこの病気が発見されたのはコロンブスがアメリカ大陸を発見した時、インディアンの中に手足が変形した人達を見つけました。それがリウマチの発見(諸説あり)と言われています。さてリウマチはどのような病気なのか?簡単に説明すると未だ原因は不明(一部遺伝性あり)で、関節の袋を裏打ちしている“滑膜”(通常はオブラートくらいの薄い膜)が異常に増殖して軟骨や骨を食べていく病気で、どこの関節にも発生します。約 25 年位前までは、一度リウマチにかかると治ることはなく、徐々に変形が進行し、最後には寝たきりか合併症で亡くなってしまう患者さんが大半でした。しかし、この 10 年でリウマチ治療は飛躍的に進歩し、早期に適切な治療を受けることで治癒することも不可能ではな くなってきました。それはメトトレキサート製剤と生物学的製剤の出現です。メトトレキサート製剤は抗がん剤の一種ですが、これをリウマチ用に容量を調節した薬剤です。生物学的製剤治療は別名サイトカイン療法ともいわれ、免疫システムの細胞から分泌されるタンパク質を調整する治療法です。これらの薬剤は他の薬物と比べ価格も高価で副作用の頻度も多くなりますが、一度破壊された関節が再生するという、今まででは考えられなかった効果が得られる場合も多く見られます。とにかく、リウマチは早期診断、早期治療が重要です。朝に手がこわばる、動かしにくい、手・指の関節が腫れている。このような症状が出たら、すぐに医療機関を受診してください。