NO.173
2017年8月 『はやり目について』
    東成区医師会理事 新名健治
 

これから学校ではプールが始まり、流行性の結膜炎が増えてくる季節です。流行する結膜炎ではプール熱(咽頭結膜熟)、流行性角結膜炎、急性出血性結膜炎が代表です。症状としては白目(結膜)の充血や腫れ(浮腫)、目ヤニ(眼脂)、異物感、まぶしさ(羞明感)、耳の前のリンパ節の腫れ(耳前リンパ節腫脹)や発熱を伴うこともあります。今年はプール熱が全国的に大流行のきざしで、この10年で一番多く報告されています。近畿圏では奈良県で多く報告されています。まだ大阪では実感はありませんが、今後の動向に注意しなければいけません。
 また、流行性角結膜炎は昨年から多い状態が続いています。中には重症例もあり、黒目(角膜)ににごり(混濁)を起こすものも散見されます。この混濁が残ると視力低下、まぶしさにつながり、後遺症が残ったり、治療に時間がかなりかかったりします。いずれの結膜炎もウイルス性で、抗菌剤の点眼も必要ですが、ステロイドの点眼が必要になるケースも多く見られます。ただし、ステロイドの点眼にはステロイド性緑内障の副作用に注意が必要になってきます。ステロイドの点眼や眼軟膏を続けられ、当院受診時には緑内障性視野欠損が進んでいたケースもありました。
 ウイルス性の結膜炎はプールやお風呂の水、電車のつり革でも感染してしまいます。さらに感染してもすぐには症状はでず、潜伏期間というものがあります、プール熱では5~7日、流行性角結膜炎では7~14日、急性出血性結膜炎では1~2日とそれぞれ違いがあります。この潜伏期間の間も感染力があるため、結局はどこから感染したかわからないことも多く、他に感染を広げないようにすることは難しいのが現実です。それでもできるだけ早く治し、他に広げないためにも、充血、眼脂など症状があればできるだけ早くに眼科を受診するように心がけて下さい。