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2018年10月 『海外で注意が必要な感染症』
    東成区医師会理事 大野 雅文
 

海外旅行をされる方も多いと思いますが、渡航先や帰国後に発症する注意すべき感染症があります。感染源と主な病気及び予防方法について列記します。

1.食べ物・水からの感染:

A型肝炎・E型肝炎・赤痢・腸チフス・コレラ・ノロウィルス・消化管寄生虫などの感染症に注意。生肉・生水は口にしないことが一番の予防です。A型肝炎はワクチンによる予防が可能です。

2.ケガによる感染:

破傷風に注意。
ワクチンによる予防法があります。

3.蚊による感染:

マラリアに対しては予防の薬があります。デング熱、チクングニア熱、ジカウィルス感染症、ウェストナイル熱に対しては予防方法なく、虫よけ剤などで予防。黄熱はワクチンがあり一回接種すると一生免疫が続きますので、アフリカ・中南米に旅行する方は必ず接種してください。

4.動物からの感染症:

狂犬病は野良犬・猫などに咬まれないようにワクチンで予防。鳥インフルエンザは鶏市場、MERS (中東呼吸器症候群)はヒトコブラクダに注意が必要。

5.人からの感染症としては:

はしか・風疹・ポリオやインフルエンザなど。
特に30~50歳代の成人はMRワクチン接種で免疫を。

6.湖・沼・河川などでの感染:

レプトスピラ症、住血吸虫など。川などでの水遊びに注意。

(以上、厚労省の注意情報を参考)

特に食べ物や水などは十分に火を通したものを摂るようにしてください。蚊やダニは室内に噴霧する殺虫剤や肌に直接塗る虫よけ剤なども使って刺されない工夫をしてください。
因みに虫よけ剤にはディートとイカリジンという2種の成分があり、ディートは30%(以前は12%以下)の高濃度のものが市販されましたが、欧米では小児はイカリジンを推奨しており、生後6か月未満の使用は禁忌とされています。