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2004年7月 『受動喫煙をご存知ですか?』
    東成区医師会理事  上原泰夫
 
  タバコを吸わない人が、他人のタバコの煙を吸ってしまうことを「受動喫煙」といいます。これによってタバコを吸わない人もタバコの害を受けることになります。

タバコの煙には喫煙者が吸い込む主流煙と、タバコの火の点いている部分から出る副流煙があります。驚くことに、副流煙は主流煙に比べニコチン、タール、一酸化炭素などの有害物質が数倍多く含まれていると言われています。

受動喫煙は交通機関や公共の場所、職場や家庭などいろいろな場所で起こります。この為、近年、タバコを吸わない人の健康被害の問題が大きく取り上げられるようになりました。

例えば、家庭内での受動喫煙の害を考えてみますと、タバコを吸う夫を持つ妻が肺がんで死亡する割合は、タバコを吸わない場合に比べ1.6から2.1倍も高くなります。また、子供にも影響があります。両親の喫煙は子供の健康に影響を及ぼし、肺炎や気管支喘息などの呼吸器の病気を起こしやすくなります。

最近はタバコの害が一般に知られるようになって、ニコチンやタールの少ないタバコが好まれるようになってきましたが、タバコを吸う方は自分の健康のみならず周りの人の健康にも配慮する必要があります。

なかなか禁煙ができないのは、タバコに含まれるニコチンによるニコチン中毒が原因です。禁煙を始めると、いらいらしたり、集中力がなくなったり、頭痛が出たりします。この様な離脱症状は3日目くらいがピークで、3週間くらいで消失します。この間をいろいろな工夫でタバコを吸いたくなる誘惑を紛らわせることが大事です。この時期にニコチンガムやニコチンパッチを使うのも一つの方法です。何度失敗しても構いませんから、禁煙に挑戦してみてください。