NO.26
2005年2月 『心臓肥大と言われたことがありますか?』
    東成区医師会副会長  澤見 和郎

  あなたは心臓が大きいですよと診断された方はおられますか、心臓肥大とは心胸郭比といって胸部レントゲンで両肺を含む横幅の長さと心臓の陰影幅との比で表します、40〜50%が正常値ですが、この値が52%を超えますと心臓肥大と診断されます。心臓肥大には様々な病気が隠れております。1)単純な肥満、2)長期にわたる高血圧症3)甲状腺機能低下症などいろいろあります。ここでは主に心筋症についてのべてみたいと思います。若いときから心臓肥大と言われていて、自覚症状なく、血圧、採血なども異常なく何となくそのままにされている方もおられるのではないかと思います。一度は心臓エコー検査をお勧めします。

心臓エコー検査は心臓の内部の構造を詳しく知ることが出来ます。例えば各部屋(心房,心室)の大きさ、壁の厚さ、動き、弁(大動脈弁、僧帽弁、三尖弁など)の動き、逆流の有無、血栓の有無などです。この心筋症の診断には心臓エコーは欠かせません。

心筋症には主に1)拡張型心筋症、2)肥大型心筋症 があります。拡張型心筋症は心室の内腔が広くなり、心筋の収縮が弱い疾患です。原因はウイルスとも遺伝、免疫異常とも言われておりますが確かなことは判っておりません。治療は不整脈や心不全の予防、血栓発生の予防が主です。医学の進歩で最近はいろいろ新しい治療も行われ予後も良くなってきましたが重症になりますと手術(心臓移植)がなされます。

次に同じ心筋症でも肥大型があります、これは遺伝子異常によるものとされています。若い時から心臓肥大があり、心電図異常もありますが自覚症状は殆どなく、予後も一般的には良好でありますが、若年で突然死する人や天寿をまっとうする人までさまざまです。やはり不整脈の予防が大切であり、病期を十分知り心電図や心臓エコーで経過を見ることが大切です。