NO.31
2005年7月 『在宅医療について』
    東成区医師会理事 福川  隆

 最近在宅医療という言葉をよく聞きますが、ご存知でしょうか?在宅医療とは患者さんが何らかの理由により病院や診療所にいけないために、医師が訪問診療することで、外来医療、入院医療に次ぐ第三の医療形態です。在宅医療は定期的に訪問計画を立て訪問診療を行います。以前の往診は患者さんが診療所に電話などで訪問診療を請う事により医師が出かけていくものです。昔は医療レベルも高くなかったので、往診して血圧測定し、ビタミン剤やペニシリンの注射をしたり、先生がわざわざ顔を出してくれたことで、患者家族も満足しておりました。しかし最近は病気も複雑化しており、そのような医療行為だけでは十分でなく、また検査など十分できないため病気を見逃してしまうと医療訴訟に発展する可能性がありそのことを恐れ往診しない先生がほとんどです。又救急病院の診療体制がかなり充実してきていますので、救急病院のほうが重症患者さんにはよいこともあります。

 癌や治る見込みのない病気の患者さんは自宅で亡くなりたいと思われるのは当然ですが、そのような終末期医療をサポートするのも在宅医療になります。在宅医療を行うにあたり必要なことはたくさんの人手(家族、訪問看護師、ヘルパーなど)が必要です。また家族の方が看護師さんになれるくらいいろいろな医療行為をしなければなりません。ヘルパーさんは医療行為(軟膏を塗る、湿布を貼る、浣腸する、喀痰吸引など)はできないですが家族なら何してもよいというのもおかしなことですが現実なので仕方ありません。

患者さんのQOL(生活の質)を高めるよう、訪問入浴サービスを利用するとか、たまには車椅子で外出し花見に出かけることも閉じこもりがちな患者さんに喜ばれます。

このような在宅医療の推進に東成区医師会も努力していますのでよろしくお願いします。