NO.35
2005年11月 『無       題』
    東成区医師会理事 宮本 肇

 最近よく産婦人科医が足りないとの話を耳にします。今年も4月隠岐の病院で5月の分娩予定が20件あるのに産婦人科医がいないとのニュースがありました。産婦人科医は「医療過誤で訴えられるリスクが高い」、産婦人科はお産の有無にかゝわらず1年365日24時間態勢をとらねばならない理由で「過重労働」になる。その為10年以上前より産婦人科入局者が激減している。小児科も似たような理由で小児科医が激減している。更に旧来の大学医局制度の改革との理由で2004年4月より始まった「研修医制度」(実際には月収10万円以下の医局員が月収20数万円の研修医を指導し、研修医はバイトをしてはいけない、過重労働をしてはならない、医局に所属せず各科をローテイトする。)や少子化による採算悪化により益々産婦人科医・小児科医の減少は加速傾向にあります。

 早急に対策が望まれるが・・・。本院でも1年365日24時間態勢(=過々重労働)で産婦人科をやっていましたが、それでも不採算の為産婦人科を、続いて病棟(内科・外科)をやめざるをえませんでした。前の選挙で小泉自民党が大勝しましたが、「官より民へ」というが、開業医(=医師会)は元々民であり、聖域なき医療改悪・医療費抑制によりアメリカ人自身が自分達のより、より良い制度であると認めている日本の現在の医療制度は崩壊する。小泉首相の言っている民とは商人(財界)であり一般国民ではない。利用者負担というのは商人の発想であり、医療制度(医療費)は利用者(=患者)ではなく国民全員で支えるものである。それ故に医療制度は聖域なのである。(商人が、患者さんの為と称して、銭もうけの為に侵入してはならない領域。)医者は商人ではない。医療は医業ではない。