NO.36
2005年12月 『お宅の飲み水は大丈夫?』
    東成区医師会理事 浅 井   晃


 グルメブームに乗って、おいしい水への関心が高まる中、浄水器を使われる家庭が増えてきました。しかしカルキ臭いと不評な水道水を、美味しく変える浄水器は逆に飲み水を危うくしかねないのも事実です。実は水道水中に残っているカルキ(残留塩素)の殺菌作用は、水道水を安全な飲料水に保ち続ける主役でもあるのです。浄水器はこの残留塩素を取り除いてしまいますので、浄水器中は雑菌が非常に繁殖しやすい環境になってしまいます。もし蛇口を汚染すると、浄水器内はたちまち絶好の細菌繁殖の場になってしまい、朝一杯の水はバイ菌だらけとなりかねません。安全に使用するためには、常に少量の水を流し続けることをお奨め致します。また、家庭用浄水器のフイルターは、あまり大きなものは装填されていませんので、寿命は比較的短く頻回に交換する必要があります。

では、この様に高価な上に維持費もかかり、使い方を誤ると逆に危険な浄水器を使わずに、美味しく水を飲める方法はないものでしょうか。

水道水は水質基準に適合していますので、基本的にはそのまま安心して飲めます。最近の水道水は高度浄水処理水といって、これまでの浄水処理方法にオゾンと粒状活性炭による処理工程を加えてありますので、かび臭などの異臭味は完全になくなり安全性も向上し、総合的な水質の改善が図られています。しかし、長時間使用がない後の開栓直後の水は、残留塩素がなくなっていたり、鉛が幾分溶出していたりすることがありますので、まず念のためバケツ1杯くらい、飲み水以外の用途に使う事をお奨めします。次に飲み水として使う場合は必要適当量を一度沸騰させ、きれいに洗浄した栓のできる別の容器(例えばペットボトルなど)に注いで冷まします。水の味は、環境や個人の感じ方に大きく左右されますが、冷蔵庫で10℃〜13℃に冷やしますと、よりおいしく感じます。