NO.42
2006年6月 『睡眠薬について』
    東成区医師会理事  柴山 岳史


 近年ストレスや不規則な生活スタイルの結果、不眠を訴える方が年々増加しています。今回は、皆さんに誤解されることの多い抗不安薬(不安、イライラ止めの薬)と睡眠薬についてご説明します。よく、「自分は不眠だけど睡眠薬は怖いから安定剤(抗不安薬を皆さんこうおっしゃいます)をもらっています。」と言われます。しかし実際は一般的に使用している抗不安薬も睡眠薬もベンゾジアゼピンという系統の薬物で、親戚同士の薬ということになります。又睡眠薬は、どの薬を使っても変わりがないと思われるかもしれませんが、不眠のタイプにも寝付きの悪いものや、比較的寝付きは良いが途中で何度も眼が覚めるもの、又朝早くに眼が覚めるものがあり、それぞれのタイプに応じた睡眠薬の選択が結果的によりよい睡眠を得る結果となります。

 抗不安薬、睡眠薬どちらの薬についても言えるのですが、処方されても自分が困っている時だけ服用して、結果的に長期間に渡って薬を使用する方がおられます。身体に効く薬もそうでしょうが、これらの薬剤も症状が安定してから除々に減量していく方がよいように思われます。中途半端な服用は結果的に服用期間が延びて、処方どおり服用した方が比較的短期間の使用で済み、服用する薬の量は少なくて済む事が殆んどです。

 又、薬を出される時に患者さんは副作用の事を気にされる方が大変多いです。

殆んどの方は「慣れてやめられなくなったらどうしよう」という不安を強くもたれるようですが、先程も申しましたように、医師の指示通りで、自分にあった睡眠薬を処方してもらうことで、睡眠のリズムをとり戻す事ができ、結果的に睡眠薬が勝手に減少するケースを私は多々経験しております。最後に、飲酒と睡眠薬等の組み合わせだけは絶対にしないで下さい。飲酒による睡眠薬の鎮静作用が増強し、呼吸困難や心不全を来たし、最悪生命にも危険を及ぼすからです。正しい服用でよりよい睡眠を得て下さい。