NO.6
2003年6月 みんなの診察室より『日常よく見られる子供のイボについて』
    東成区医師会理事  萱澤 進作
 
尋常性疣贅

 主として2歳ぐらいからの子供さんの手の指や足の趾等にできるイボですが最近では成人の患者さんも多く受診されます。

 一見、タコやウオノメに見えますがまったく異なるもので、スピール膏やイボコロリなどで治療されますが、改善しないために受診されることが多い病気です。原因はヒト乳頭腫ウイルスという病原体です。

 このウイルスが皮膚に付きますと反応性に角質を増殖させ、このようなイボを作ります。このイボは伝染性難属腫(水イボ)や伝染性膿痂疹(トビヒ)に較べて伝染性は強くないのですが、やはり時間をかけてイボの周辺に衛星病巣を作って、次いで他の部分に伝染します。また、兄弟や仲のよい友達に接触することにより伝染したりします。

 このウイルスに伝染すると皮膚は盛り上がり、よく見ると、その表面に顆粒状の変化を見ることができます。これがこのイボの特徴でウオノメと異なるところです。なかなか難治性で治療に苦慮する場合があり、以前は抗がん剤を薄めて局所に注射したり、麻酔をかけて電気で消灼したりしたのですが副作用も強く、現在では液体窒素による凍結療法が広く行われています。

 液体窒素は約マイナス200℃の液体でこれを綿棒に浸してイボの表面に押し当てますと、やや痛みを伴いますが数日後に固くなったり、黒くなったりしてきます。

 それをカッターナイフなどの刃物や軽石で削ります。これを何回も繰り返して、徐々にイボを削り取っていくわけですが、簡単な場合は数回で取れますが、足底にできるモザイク状の変化は半年以上かかることもあります。治療は1週間に1回のペースで行いますが、大変手間も暇もかかるわりにはいい方法がない病気です。

伝染性軟属腫(水イボ、百イボ)

原因は、軟属腫ウイルスという小さな病原体で、スイミングスクール等で肌と肌が触れ合うことによりウイルスを貰い、友人兄弟に伝染します。

伝染性はかなり強く、簡単に免疫ができる病気ではありませんので、一度治療してもまた貰ってくることを繰返すことが多いものです。

治療はピンセットの先端でイボをつまみ、白い内容物(ウイルスの塊で軟属腫小体といいます)を排出させることがもっとも簡単かつ確実な治療法です。