NO.62
2008年2月 『手術前休薬期間について』
    東成区医師会理事   岩本 伸一


 「先生、今度抜歯するんですけど、歯科の先生に今飲んでいる薬はどうしたらいいか聞いておいてくださいといわれたんですけど-----?」という質問を受けることがたびたびあります。今回はこれについてのお話です。俗に言う血をサラサラにする薬を服用している場合、外科的処置(抜歯、消化管内視鏡検査、外科手術など)において出血を助長させる可能性があります。そのため処置の前は一定の休薬期間が必要となってきます。もちろん病態によって休薬期間は異なり主治医の判断にもよりますが、代表的な経口抗血小板薬であるアスピリン(商品名 バファリン、バイアスピリン)で約7〜10日とされています。他に1〜2日の休薬で良い経口抗血小板薬としては商品名 アンプラーク、ドルナー、プロサイリン、オパルモン、プロレナール、プレタールなどがあり、比較的長期の休薬を要するものとしては商品名 パナルジンがあり10〜14日必要とされています。一方代表的経口抗凝固剤であるワ−ファリンは心房細動や深部静脈血栓症、肺梗塞などの際に使用されますが3〜5日の休薬を要します。もちろん病態により、最近のガイドラインでは抜歯に際してはワーファリンの休薬は血栓症のリスクが高い場合は必要ないという意見も出ています。大切なのは勝手に判断せず、主治医に相談することでしょう。