NO.65
2008年5月 『長寿食?』
    東成区医師会理事  住本 公日乙


 我が国は世界に誇れる長寿国ですが、必ずしも健やかに老後を暮らしている人ばかりではないのが現状です。健やかな長寿を阻害する因子は主に脳卒中や心筋梗塞など、血管の病気ですが、そのような循環器疾患は日常の食習慣の改善によって予防可能であることがWHOの研究によって明らかになってきました。

 以前、日本人に多かった脳卒中は栄養面・医療面などの改善により減少してきましたが、いまだに死亡原因の3位です。血管の加齢を遅らせ、高血圧を防ぐことが脳卒中のリスクを下げ、高齢者の生活の質を改善することになります。また悪玉コレステロールが増えると動脈硬化をきたし心筋梗塞を引き起こす可能性が高くなりますが、米食を主食とするとコレステロール値は低くなるといわれています。

 さて、食塩摂取量と脳卒中との関係は明らかですが、日本人は1日平均11〜13gの食塩を摂取しており、これを6〜7gまで減らすと脳卒中の死亡率は0まで低下させうるとの研究結果が出ています。また1日2g減らすことにより平均寿命が1年延びるそうです。

 また動脈硬化は活性酸素に影響されますので、抗酸化栄養素が血管の老化を抑制することになります。抗酸化栄養素はビタミンA ・C ・E、緑黄色野菜、果実の色素、ハーブやスパイス、穀類や豆類などに含まれています。そして血管壁を丈夫にする食材として最近大豆が注目されています。大豆に含まれているイソフラボンという成分が悪玉コレステロール値を下げ、結果、心筋梗塞のリスクを軽減できるのです。

 最近よく耳にするDHAやタウリンも心筋梗塞、脳卒中の予防に効果的で、DHAは青背の魚に多く含まれています。

 食塩を制限し、大豆・魚をたくさん食べて健康に長生きをしましょう。