NO.67
2008年7月 『死因について』
    東成区医師会副会長  野中 志郎


 今回は死因について述べさせていただきます。

 死因の第1位は悪性新生物(癌)で、一貫して上昇を続けております。中でも肺癌、大腸癌の増加が著しく、胃癌は横ばいかやや減少傾向にあります。これも早期発見・早期治療が大いに役立っているものと思われます。他の癌においても早期診断・早期治療が大切である事は言うまでもありません。

 積極的に定期健診を受ける事が癌死より救われる唯一の方法なのです。

(1) 死因順位

 平成15年の死亡数を死因順位別にみると、第1位は悪性新生物で30万9456人、死亡率(人口10万対)245.3、第2位は心疾患15万9406人、126.4、第3位は脳血管疾患13万2044人、104.7となっている。

 主な死因の年次推移をみると、悪性新生物は一貫して上昇を続け、昭和56年以降死因順位第1位となり、平成15年の全死亡者に占める割合は30.5%となっている。全死亡者のおよそ3人に1人は悪性新生物で死亡したことになる。

 心疾患は昭和60年に脳血管疾患にかわり第2位となり、その後も死亡数・死亡率とも上昇傾向を示している。平成15年の全死亡者に占める割合は15.7%となっている。

 脳血管疾患は昭和26年に結核にかわって第1位となったが、45年をピークに低下しはじめ、56年には悪性新生物にかわり第2位に、更に、60年には心疾患にかわり第3位となりその後も死亡数・死亡率とも低下を続けた。全死亡者に占める割合は13.0%となっている。

(2) 部位別にみた悪性新生物

 悪性新生物について死亡数・死亡率を部位別にみると、男の「肺」の上昇傾向が顕著で、平成5年に初めて「胃」を上回り、15年にはその差が、死亡数で9479人、死亡率(人口10万対)で15.3に拡大した。女の「大腸」は上昇傾向が続いており、平成15年は初めて「胃」にかわり第1位となった。