NO.69
2008年9月 『あなたの薬の名前は何?』
    東成区医師会理事 福 川  隆


 最近、マスコミを賑わすのは、うなぎの産地偽装問題など食の安全についてです。

 昔から日本人は自分の口に入る食品に対して、かなり気を使っているという事になります。

 しかしながら、初めてこられた患者さんにおいて、よその病院でどんな薬をもらっていたか、またいつも来院される人でも、血圧の薬など薬品名をきっちり覚えておられる人はほとんどおられません。

 たいてい赤い丸い薬とか、白のカプセルとか言われるだけです。今まで、薬の情報をきっちり提供できていなかったせいもあるでしょうが、これではお粗末すぎます。

 ご存知のように薬は毒にもなります。そのような危険な薬を飲むにあたって、なんの注意も払わず、医者のいわれるままに薬を飲むのは非常に良くないと言えます。また単独であれば大丈夫なのですが、ある薬と一緒に内服すると特別な副作用が出現するということもよくあります。そういう意味からも、少なくとも自分はどんな名前の薬を飲んでいるかという事くらい覚えていただきたいのです。たくさんありすぎて覚えきれない方は、診察の際、お薬手帳を持ってきていただければ十分です。

 そうすれば薬の重複投与や相互作用のある薬など処方しませんので、医者、患者さん双方にとっても有意義な事となります。そして、自分はどんな薬を飲んでるのか理解する事により、その効果などもわかりますし、治療を受けているという実感が湧くと思います。

 治すのは患者さん自身であり、医者は手助けしているだけなのです。ぜひ、ご自分の服用されている薬の名前は覚えておきましょう。