『帯状疱疹って何?』(令和7年 新年号)
東成区医師会理事 速水淳史
最近テレビなどで帯状疱疹の話を聞きますが一体どういう病気なのでしょうか?
この帯状疱疹は50歳代から発生する確率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると言われているよくある疾患です。
原因は水痘(みずぼうそう)と同じ水痘・帯状疱疹ウイルスです。このウイルスは子供の頃に発症した水痘が治癒した後でも、完全に除去されることなく何十年と背骨の横から出る神経節に残存してしまいます。普段は自分の免疫でこのウイルスが暴れるのを抑えていますが、加齢や疲労、ストレスなどで極端に免疫機能が下がることでウイルスが再活性化してしまい帯状疱疹が発症してしまいます。
帯状疱疹の症状としては、まず体の片側に皮膚の痛みや違和感があらわれ、そのあと水疱や赤みなどの皮膚症状が帯状に現れます。皮膚症状の後にピリピリと刺すような痛みや激しい疼痛が現れることも多くもあります。
治療には抗ヘルペス薬の内服もしくは点滴を行います。治療開始までの時間が早いほど効果は高く後に記載する合併症の発生も少なくなります。
帯状疱疹かもしれない・・と思った時は早期の皮膚科へ受診が大切です。
帯状疱疹の合併症には帯状疱疹後神経痛が知られています。皮膚の症状が落ち着いたにもかかわらず電気が走るような激しい痛みが数年継続することがあります。この症状は50歳以上の患者さんの2割程度に認め、年齢が高くなるほど神経痛が起こりやすくなると言われています。
これ以外にも顔面神経麻痺、難聴、運動麻痺、膀胱・直腸障害などが生じる可能性もあり注意が必要な病気です。
これらの合併症の発生率が高くなる高齢者の方は特に早期発見、早期治療が重要になります。
帯状疱疹の予防策として50歳以上の方には、発症確率を減らす目的で帯状疱疹ワクチンを接種するという選択肢があります。ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。接種ができない方や注意を必要とするかたもいらっしゃるので、ワクチンの種類や接種については医師と十分にご相談ください。