『介護保険制度について。』(令和6年6月-7月号)

東成区医師会理事 鹿野 浩一

 現在日本人の平均余命は男性81.09歳女性87.09歳です。対して健康寿命の平均は男性72.68歳女性75.38歳です。大雑把に考えるとその差、10年近くが介護が必要な期間と考えられます。医学の進歩等で平均余命はますます伸び、対して健康寿命の伸びは余命に対して緩やかです。したがって、介護の需要はこれからも増え続ける事は確実です。介護士を中心とした介護を支えるスタッフをどう増やしていくかはこれからの日本を支えていく大きな問題です。しかし現実は介護士のなり手不足で介護の現場は崩壊寸前です。介護士の志望者を増やす大きな手段は待遇を改善する事です。待遇改善には財源が必要です。皆様この事をご理解ください。